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「あっ、ひっどーい。何でそんなに強調して言う訳? 今までの蛍太だったらメグのお願い、絶対聞いてくれたのに~」
二人の会話を聞いて、結構仲良いのかなって、ちょっとだけ思った。
「あ……そう言う訳だから、蛍太借りるね?」
俯いてるままでいたら、急にそんな声が聞こえてきて、女の子の足がこっちを向いてるのが見えたから、慌てて顔を上げて頷いた。
「あー。戸波……急でごめんな。じゃあ、気をつけて……帰れよ?」
そして、瀬戸君から言われたその言葉にも、僕は頷いて返事してみせた。
「じゃ、蛍太! 行こ、行こっ!」
瀬戸君はまだ何か言いたそうにしてたけど、女の子の腕が瀬戸君のそれに絡まり、引っ張られるようにして行ってしまった。
寄り添って歩く二人を見ながら、瀬戸君の隣に僕がいる姿をイメージして、急に違和感を感じた。
今更だけど……僕が瀬戸君の隣を歩くのは、似合わないと思ってしまったから。
こんなにも違う僕達が、肩を並べて仲良さそうに歩くだなんて……傍から見れば、おかしい光景だろう。
それなのに……ここ最近、いつも一緒に帰ってたから、そんな当たり前の事を忘れてしまってた。
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