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朝になって、僕はいつもの時間に登校した。
けれど、教室のドアを開けても、いつものように瀬戸君の声が聞えてこなかった。
可笑しいな……と思いながらも、ドアを開けて教室内を見回したら……そこには誰も居なかった。
瀬戸君……まだ来てないんだ。
そう思ったら、何だか急に気分が沈んでしまった。
きっと……寝坊しちゃったんだろうな……。
瀬戸君、ずっと早起きして頑張ってたもん。
たまには寝坊だってするよね?
そう思い直した僕は、以前のように自分の席に座って、本を読み出した。
――ガラッ
暫くすると、教室のドアが開く音が聞こえて、僕は思わず顔を上げる。
「あれっ? 今日は……戸波だけ、なんだ?」
現れた人物を見て、内心でガッカリした僕は、筒井君の問いかけに返事した。
「あ……うん」
この時間帯なら、筒井君が来るって事が分かってる筈なのに……。
どうしてか、瀬戸君が来たんじゃないかって思ってしまった。
口には出さないけど……なんか恥かしい。
「ふぅーん。そっか……蛍太の奴、とうとう寝坊だな? しっかしこの二週間、よく頑張った方だよな?」
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