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「えっ? うん」
思わず返事しちゃったけど、筒井君……僕に言ったんだよね?
「だな。だって、蛍太って前はいっつも、ギリギリに来てた筈だからさー」
えっ? 前はそんなに遅かったんだ?
今まで、瀬戸君がどれぐらいの時間に登校してたかなんて、そんな事……知らなかった……。
「あ、そういえば戸波、今日提出の数学の宿題、やったか?」
「えっ? あぁ……うん。えっと、職員室前に箱が置いてあったから、そこに入れたよ」
「えっ、もう設置されてるんだ。有難う! じゃあ俺、今から出しに行ってくる」
「あ、うん。いってらっしゃい……」
見送る僕のその声と共に、筒井君は教室から出て行ってしまった。
再び教室に一人になった僕は、窓から登校してきてる人の様子を見ていた。
今の時間でもちらほらと登校してきてる人がいて、その様子を僕はただ、ボーっと見つめる。
瀬戸君……今日は休みだったりして……。
何となく、そんな事を考えた。
すっかり馴染んでしまった、瀬戸君と過ごす朝の時間。
その時間に瀬戸君の姿が無かっただけで……考えすぎだとは思う。
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