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「そんな事無いって。優の所為じゃないよ。気にし過ぎだって」
「ほん……と……?」
首を傾げながら上目遣いでこっちを見てくる優にオレは、
『頼むから奴――瀬戸の前ではそんな顔、見せないでくれ』
と、願うばかりだった。
「あぁ。ホント、ホント」
「良かった……」
安心してニコリと笑う優の顔を見ながら、オレは内心、複雑な気分になっていた。
こうしてオレには、キライな物がもう一つ、増えた。
一つはにんじん。
そして、もう一つは……優の事を狙う、瀬戸となった……。
≪終わり≫
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