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翌日に学校に行き翌々日の公式戦がやって来た。3年生にとったら負けたら引退になる重要な試合だ。
この前紫波さんが地方大会を優勝が目標と冗談で言っていたが、3年生の先輩達にとったら、どうやらそれがモチベーションアップに繋がったらしくて…。
県大会に行ける成績を残した。
俺と咲夜のペアーもどうにか勝ち進んで県大会への出場権を捥ぎ取った。
全員が全員勝ち進めたわけではないが、紫波さんが言ってた『周りをワクワクさせるプレー』は出来たんじゃないかと思う。
次の県大会は2週間後。
それに勝てば地方大会への出場権が貰える。夢かと思えた地方大会優勝に一歩近付けるのだ。
こうして、俺の初レギュラーとしての試合が幕を閉じた。
大会後の週明け。
いつものように授業を受けていつものように何処となく熱い視線を向けられる日常。いつもなら放課後に部活があるが、今日は職員会議の為、全部活が休みだ。
帰りのHRが終わったのと同時に誰よりも早く教室を出る。
こう言う日はクラスの奴らから遊びに誘われることが多い。普段部活をやってる奴らにとってはある意味貴重な時間だからだ。
でも、俺はその輪に入ることを意図的に避けている。
声を掛けてくれることは嬉しい…けど、純粋に俺なんかと遊びたいと思ってくれる奴はいるのだろうか?
それを知るのが怖いからこそ、進んで輪の中に入ることを拒絶するのだ。
早々に下駄箱で靴を変える。周りには殆ど生徒はいなくて閑散とした空気が漂っていた。
それを気にすることなくスタスタと早足で校門を出る。
今日みたいに部活がない日は「ルピナス」に行き、宿題や本を読むなりして時間を潰すことが多い。
ゴールデンウィークに出された課題が後少し残っているから、まずはそれを終わらせないと…。
「ルピナス」に着くと慣れたように図書館に入り、いつも座っている辺りに腰を下ろす。鞄から筆箱と教材を出してからスマホで時間を確認。
今は3時30分…2、3時間はここに居られるな…。
一つ息を吐いてから、スマホを机の上に伏せて勉強に取り掛かった…。
どのくらい時間が経ったか定かではないが、残っていた数学と英語の課題を終わらせて休憩することに。
何か飲もうと思い財布とスマホだけを手にして一旦図書館を出る。
施設内にある休憩スペースにある自動販売機で冷たいミルクティーを買う。備え付けてあるテーブルにミルクティーを置いて椅子に座った。
そこで初めてスマホで時間を確認すると、まだ1時間も経っていなかった。
…取り敢えず、課題は終わらせたから次は予習をしとかないと。
明日からまた、部活が始まり、更にバイトも入れてるから帰宅が深夜になるのは分かりきっている。
出来るだけのことをこう言う日にやっておかないと、後々後悔するのは自分だ。
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