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僕の言葉に石のように固まってたっぷり数十秒。キョウ君の口から漏れたのは「…えっ?」と言う一言だけ。
キョウ君が言葉に詰まるなんて…はじめて見る姿に新鮮だな…と思った。
「…ダメ?」
「ダメって言うか…急にどうしたの?」
「…やっぱり男相手には最後までできない?」
「それは安心して。薺とキスするだけで勃ちそうになるから」
僕の不安を即答で答えてくれるのは嬉しいけど…あまり知りたくないことを言ってくれたな。
言った本人も口を手で押さえているけど、ハッキリバッチリ言ってるから遅いよ。
「じゃあ…」と続ける僕の口に人差し指を立てて話を遮る。
「でも、こんなとこで薺を抱きたくない」
「声なら大丈夫だよ。この部屋防音になってるから」
実はこの部屋、仮眠室になってるけど…偶にボーイが客とセックスする部屋としても使われている。
まぁ、基本は体調を崩したボーイが使ったりするが、客といい雰囲気になって我慢できなくなるボーイも使っている。
その代わり、勤務時間内だから、セックスする為に使ったら減給されるけど。
それをキョウ君に説明したら「尚更嫌だ」と言われた。
「その為に使われる事があっても防音でも、こんなとこで薺のハジメテを貰うわけにはいかないよ」
「うー、もう付き合って1ヶ月弱だよ?もう手を出してもいいじゃん」
「その誘われ方は好きじゃないな。それに、誰が使ったかも分からないベッドでヤる気なんて起きないしね」
うーん、あわよくばと思い誘ってみたが効果なしか。
ここまで言っても誘われてくれないなら、諦めるしかないな。
小さく溜息を吐いて、仕事に戻ると言おうと思ったらキョウ君が先制に出た。
「けど、どんな誘い方でもナズからのお誘いなら受けなきゃ男として廃るね」
「……えっ?」
ニヤッと笑う彼の言葉を理解するよりも先に、背中がベッドのスプリングにより軽くバウンドした。
それは、キョウ君にベッドに押し倒されてたことを示している。
「え、キョウ君…?」
「最後まではしないよ。でも…この間よりもステップアップしてみようか?」
顔の横で両手を拘束され、馬乗りされたから身動きが取れない。
…うわぁ…下から見上げるキョウ君って、アシンメトリーで固められた髪が垂れて、そこから色気が零れ落ちているようでドキドキする。
ゴクリ、一つ唾を飲み込んだ。
「レ、レベルアップ?」
「そう…ここ、少し弄ってみようか?」
ここ、と言いながら触れるのは、僕のお尻…厳密に言うとお尻の穴。
触られたことでビクッと身体が震えた。
「ふふっ、ナズのハジメテ、貰うね?」
爽やかに笑ってるけど、その目には欲情を持て余した獣のようで…噛み付くようにキスされた。
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