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防疫 Ⅲ〜side創〜
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「…創」
湯船に浸かりながら 後ろから僕を抱き締めてくれる佑吾
身体が落ち着いてくると 心がより沈んでいってしまい
後ろを振り返る事が 出来なかった
「…痛い所ない⁇」
佑吾の問い掛けに 首を縦に動かしたけど
その優しさが すごく痛かった
身の置き場に困り 体を少し前に倒すと
佑吾の息を飲む声が聞こえた
どうしたんだろうと思った次の瞬間
襟足の髪を勢い良く上げられて 項を押さえつけられた
「…は…創……コレ…」
佑吾の震えた声に ハッとなり 慌てて後ろを振り返った
「ち ちが…違うよ‼︎ 爪で ガリッてされただけだから‼︎」
僕がそう言い放つと 佑吾がホッとした様な表情を見せた
「…そっ…か…よかった…」
先程よりも強く抱き締められて
自分の事ばっかり考えていた自分を 心の中で叱った
優しい佑吾に これ以上 余計な心配をさせたくない
「ぼ 僕 大丈夫だよ⁇ こういうの…慣れてるから」
この場を何とか取り繕いたかった僕は
精一杯の笑みを 顔に貼り付けた
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