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新居 Ⅲ〜side創〜
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佑吾から 寝息が聞こえてきて 何だか嬉しくなった
いつもは 僕が抱き締めてもらってばっかりで
こんな体勢になったのは初めてだった
「ふふ」
思わず出てしまった声に あわてて口を噤んだが
佑吾は起きる気配も無く すやすやと眠り続けている
その様子に 頬の筋肉が緩むのが自分でも分かった
佑吾の髪はハリがあって 僕の髪とは全然違う手触りだ
「…佑吾」
今夜 最初は僕も ちゃんと自分の部屋のベッドに入った
でも新しい匂いのするそこは
目を閉じると 思い出したくもない事が
次々と脳裏に浮かんで
とてもじゃないけど 眠る事は出来なかった
佑吾が居ないのに勝手に部屋に入るなんて
悪い事だとは思ったけど
部屋の隅にあるいつもの灯を点けると
それだけで かなりホッと出来た
その後 ベッドに佑吾のパジャマがあるのを見つけて
つい手に取り 顔を寄せた
まるで佑吾に抱き締めらている様な感覚がして
目の奥が熱くなった
そしたら昨日まで寝ていたベッドに
どうしても入りたくなって
数秒だけ悩んだ後 結局潜り込んで
気がついたら 眠ってしまっていた
「…大好き」
いつも佑吾がしてくれる様に 佑吾の髪にキスをすると
僕もゆっくりと目を閉じた
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