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新居 Ⅴ
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可愛いメロディが鳴って 僕はインターホンに駆け寄った
ディスプレイの物井先生を確認してから鍵を開けると
直ぐに玄関のチャイムが鳴った
「はーい」
僕がドアを開けると物井先生は明らかに元気がない様子で
どうしたのかと心配した次の瞬間 バッと頭を下げられて
その勢いに驚いた僕は 無意識に体を後退させてしまった
「せ 先生⁇」
「創君‼︎ 本っっ当にゴメン‼︎」
「あ あの…僕なら大丈夫ですよ⁇」
「…いや…でも…本当に…本当にゴメン‼︎」
悲しそうな顔をしている物井先生に
何とか前みたいに笑って欲しくて
僕の方から にこりと笑顔を見せた
「本当に大丈夫です…佑吾が…
佑吾が いっぱい優しくてくれたから…」
「創君…」
「それに 佑吾が言ってました
物井先生が 一緒にいてくれなかったら
もっと時間が かかってたと思うって…
先生 僕の事捜してくれて ありがとうございました」
「…いや…そんなの…全然」
物井先生は 困った様な笑い方をした後
僕の頭を ポンポンと撫でてくれた
「俺に出来る事あったら 何でも言って⁇
あと これ 大したものじゃないんだけど
良かったら桃と食べて⁇」
「わぁ 良いんですか⁇ ありがとうございます」
僕がその箱を受け取ると
やっと物井先生は前みたく笑ってくれて
僕も心の底から湧き上がる笑顔を やっと返す事が出来た
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