アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
入学式Ⅱ 〜side理央〜
-
「ここがA組」
「はい…」
レンレンに促されて創が教室に入ると 教室内が騒めいた
無理もないよね
こんな可愛い子 男子校のうちじゃ注目されちゃうよ
しかもうちの学校は 外部受験は1/4程度で
殆どが中等部からの持ち上がりだ
只でさえ受験組は目立つのに この子大丈夫かな⁇
「昼休みとか放課後は 大体 生徒会室にいるから
あと 何か困った事あったら 連絡して」
「あ 僕も生徒会で会計やってるから
何かあったらいつでもおいで〜」
可愛い後輩にそう告げると
不安そうな顔が 少しだけ明るくなった
同じΩ同士 仲良くしたい
「は はい…ありがとうございます」
「ん 黒板に座席表貼ってあると思うから
自分の席で 先生来るまで 待ってな」
「はい…」
創は ぺこりと頭を下げるその仕草まで可愛らしい
手を振って 来た道を戻りながら
レンレンをチラリと見上げた
「優しいね」
「ん⁇
まぁ…あの二人には上手くいってもらわないと困る」
成る程 そういう事か
一連の事に一人納得して頷くと
そろりとレンレンの顔を覗き込んだ
「佐倉さんには会えた⁇」
「…うん」
あ… 今少しだけ口角上がった 嬉しいんだ
「良かったね これからほぼ毎日会えるじゃん」
「ああ…」
本当に嬉しそうで ちょっと悔しいけど
レンレンのその表情が 堪らなく好き
レンレンは無表情って言う人が結構いるけど
全然そんな事ないんだよ
ちゃんと喜怒哀楽あるんだから
少し分かりにくいだけ
言い方がストレートなだけで すごく優しいし
それに好きな人に一途で そんな所も大好き
でもきっと レンレンは僕の事 何とも思ってない
前にパーティー会場で初めて見た佐倉さんは
僕とは正反対のタイプで その日はすごく落ち込んだ
でも 学校に行けば やっぱりレンレンばっかり見ちゃうし
好きって思っちゃう
だからね レンレンが佐倉さんにハッキリ振られたら
その時は もしかしたら僕を選んでくれるかもって
そんな事に期待して こうやって側に居る
好きな人の不幸を願うなんて 僕って嫌な奴だよね
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
180 / 365