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阿鼻叫喚
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「あ 創‼︎ 昨日あの後 大丈夫だったか⁇」
「……うん」
佑吾に学校を休むか訊かれた時
本当はその言葉に甘えたかった
最初の頃みたいに 余計な事は考えずに
佑吾が帰って来る事だけを思って 一日を過ごしたかった
でも 健に余計な心配を掛けたく無かったし
折角通わせてもらってるのに 簡単に休むなんて
そんな申し訳ない事したくなかった
「健は 弟さん大丈夫だった⁇」
「おう 全然元気‼︎」
「良かった」
何とか笑顔を作ると 自分の席に座って
大きく息を吐き出した
寝不足と抑制剤の相乗効果で 瞼が重い
「創 今日 一時間目から移動だぜ⁇」
「あ…そっか」
荷物を持ち別館へと向かう途中の昇降口に差し掛かった時
視線を感じた僕は 何となく校門の方に目を向けた
「…え⁇」
そこで目に入ってきた人物が衝撃的過ぎて
手に持っていた物が バラバラと床に落ちて音を立てたが
当の僕は それどころでは無く 目を大きく見開いていた
「うお‼︎ どうした⁉︎ 大丈夫か⁉︎」
健が拾ってくれているのにも気付かない程 動揺していた
頭の中のフラッシュバックに動悸が上がって
目の前が湾曲していく
気分の悪さに蹲ると 体が勝手に震えだして
涙がボタボタと流れ落ちていった
「…う…あ……やーーーーー‼︎」
其処に居たのは お母さんと一緒に暮らしていた男の人
僕をあの場所に連れて行った張本人だった
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