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心弛
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家に戻って来れて
いつものマグカップで温かい飲み物を両手で持つと
やっと少しホッと出来た
佑吾は 車の中でもずっとギュッとしててくれて
先輩と二人だった事も 一切怒らないでいてくれた
「…早く帰って来ないかな」
そう呟いた瞬間
玄関の鍵が開く音がして ギョッとして時計を見た
時間はまだ17時にもなっていない
それでもリビングのドアを開けたのは
間違いなく佑吾だった
「ただいま‼︎ 大丈夫か⁉︎」
「…うん…お帰りなさい…」
僕がビックリして呆けていると
佑吾はホッとした様に笑って 僕の隣に腰を降ろした
「…佑吾…お仕事は⁇」
「ん⁇ ああ…
取り敢えず会社でしか出来ないのだけ片付けて
後は持って帰って来た」
そう言われて佑吾の荷物を見ると
いつもと違う鞄が もう一つあって
そっちは パンパンに膨れ上がっていた
「…ごめんね」
申し訳ないと思うのに すごく嬉しくて 自然と涙が滲んだ
「創が謝る必要なんて無いよ
俺が 一緒に居たいだけだから」
そう言って僕の涙を掬うと 何度もキスしてくれた
「…今日 何があったのか聞いても良い⁇」
「…うん」
僕が佑吾の手を握ると 佑吾も握り返してくれて
ゆっくりだけど 今日あった事を話し始めた
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