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母親
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「ただいま」
「お帰りなさい」
着替えもせずにソファに座ると 創を膝の上に乗せた
サラサラの髪に指を通すと 笑顔で首を傾げている
「…創」
「うん⁇」
「今ね…創が昔 一緒に暮らしてたって人に会って来た」
「…え⁇」
創の顔が 見る見るうちに青ざめていく
倒れない様に 細い腰に手を回すと
反対の手で 白い手を握った
「大丈夫⁇」
「…あ…え……ゆ…佑吾は…⁇」
「ん⁇」
質問の意図が分からなくて 聞き返すと
創は必死な形相で 俺のシャツを掴んでいる
「佑吾は…何もされてない…⁇ 大丈夫…⁇」
半泣きな創を安心させてあげたくて 笑顔で頷くと
形の良い額に 軽くキスをした
「大丈夫 もう金輪際 創には関わらないって
約束させて来たから」
「…そ…そんな…事…」
信じられないと言った表情の創に
俺は鞄から 誓書を取り出し それを渡した
「コレね ちゃんと法律的にも効果のあるやつだから
次 創に近付いたら あの人逮捕されるよ」
「…本当に⁇」
創は 紙と俺を何度も交互に見ている
「本当だよ
だから もし学校の周りウロついてるなんて事あったら
直ぐ連絡して⁇」
創は 力無く何度か頷いた後
まだ 実感出来ていない様で 少しボーッとしている様だ
「あの…佑吾…」
「うん⁇」
創に返された書類を鞄に仕舞いながら 返事をした
顔を上げると 創は唇を引き結んで 眉を下げていた
「…お…お母さん…居た…⁇」
創の問い掛けに グッと拳を握った
咄嗟に 視線を横に逃がしてしまい
先程のアイツとの会話が 脳内に蘇って来ていた
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