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感冒 Ⅳ
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暫くすると 創はまた眠りにつき
俺はその寝顔を ジッと見つめていた
「…可愛い」
そんな言葉が無意識に出た瞬間
ポケットの中の携帯が震えて ビクッと肩が跳ねた
ディスプレイには 佐倉からの着信が表示されていて
俺は携帯を耳に当てた
「佐倉⁇ うん ありがとう 直ぐ行く」
通話を終了させると 創の髪に触れ
寝てるのを確認すると 同じ場所に唇を寄せた
それだけで直ぐ行くつもりだったのに
この数時間の葛藤の所為なのか
気付いたら華奢な身体を 抱き締めてしまっていた
「…ん」
力が入った事で 創が若干身動ぎをした
ハッとなり距離を取ると
創の瞼が閉じられたままな事に ホッと胸を撫で下ろし
慌てて部屋を出た
エレベーターに乗りながら
俺は今日 いつも通り眠れるのか 不安しかなかった
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