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本音 Ⅴ〜side佑吾〜
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「…あのね」
やっと頷いてくれた事に 心底ホッとしたのも束の間
真剣な面持ちで俺を見つめる創にゴクッと唾を飲み込んだ
「僕 本当は…創(そう)じゃなくて 創(はじめ)っていうの」
「え⁇」
「…嘘ついて…ごめんなさい……あの……
…ぼ…僕…ずっと……違う子に…なりたくて…
…そしたら……何されても……平気…だから…」
堪えていた様だが 見る見るうちにまた涙が溜まっていく
その瞳が海の様になる前に 指で拭うと
華奢な身体を抱き締めた
どんな気持ちで ずっと偽名を使っていたのか
想像するだけで 胸が痛む
「謝んなくて良いよ 教えてくれて嬉しい…」
「…ゆうご」
俺の背中の服を ギュッと握っているのが堪らなく可愛い
潤んだ目元に吸い付き そのまま唇を重ね
チュッと音を立てて離れると数秒間そのまま見つめ合った
「…ゆうごには…本当の名前…呼んで欲しいって…
…そう…思って…」
話してて不安になってしまったのか語尾が震え出している
その気持ちを取り除いてあげたくて 細い髪に指を通した
「ありがとう…
じゃあ 改めて 創(はじめ)って呼んで良い⁇」
「…うん」
そしてまたキスをすると 今度は深く舌を絡め取った
一生懸命に返してくれる創が愛し過ぎて
俺はどうにかなってしまうんじゃないかと
本気でそう思った
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