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居場所
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息苦しさに目を開けると 先程までの部屋と違う天井に
一瞬 何が何だか解らなくなったが
ゆっくり顔を動かすと
此処がゆうごの部屋である事に気付いて大きく息を吐いた
でも隣にゆうごが居なくて 不安になった僕は
体を起こすと同時に その姿を探した
廊下から部屋に入る扉は 真ん中がガラスになっていて
向こう側にゆうごが居るのが見えた
ベッドから降りると ドア越しまで近付き
そっと隙間から覗き込んだ
どうやら電話をしている様で
終わるまで ここで待とうと思った
あの夢の後では 不安過ぎて とてもじゃないけど
ベッドにもソファにも 落ち着いていられる気がしない
でも 数分も経たないうちに
ゆうごが僕が立っている事に気付いてくれて
ニコッと笑いかけてくれたかと思うと
電話したまま中に入って 僕を抱き寄せてくれた
「ええ そうです このままずっと うちに居て欲しくて」
…僕の事⁇
恐る恐るゆうごを見上げると 先程の笑顔を保ったまま
「どうかした⁇」とでも言いたげに首を傾げている
その仕草は 僕がここに居るのが当たり前と言ってくれている様な気がして
本当に嬉しかった
「え⁇ 予約⁇」
ゆうごの言葉に ビクッと肩が動いてしまった
もう直ぐ発情期の時期という事を考えると
予約者が誰なのか 容易く想像出来た
『そ〜くん♡ また俺と あ〜そぼ♡』
先程の夢の中の声が脳内再生されて 体が震えた
でも 今回耐えれば また此処に戻って来られるなら
いつもより頑張れる様な気がした
そう思ったのに 無意識にゆうごの服の裾を強く掴んで
僕の目には涙が滲み始めていた
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