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居場所 Ⅳ
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「ああ 悪い 助かる」
着替えた後 ゆうごはまた誰かに電話をしている
僕はといえば 目の前のご飯が 中々喉を通らなくて
お箸を握り締めるばっかりだった
「無理して食べなくて良いからな⁇」
電話を終えたゆうごが 僕の頭をぽんぽんと撫でる
折角作ってくれたから食べたいのに
これから彼処に行くんだと思うと
どうしても食べられなかった
「…ごめんなさい」
「大丈夫 緊張するよな⁇
飯なんて 帰って来てから食べても良いし」
ゆうごは 何の気なしに言ったかもしれないけど
帰って来てからという言葉が 凄く嬉しかった
「そうする…」
「ん じゃあ行くか」
ゆうごが差し出してくれた手を ギュッと握った
その手に引かれながら 七日間過ごした部屋を出た
また戻って来られる事を 祈りながら
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