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昨日の夕食と同じように、ヒロに手伝ってもらって作った朝食。
パンケーキとホイップクリームとフルーツと。
そんなヒロの好物と一緒に、卵とベーコンも焼いて。
スープは、毎年お歳暮みたいってヒロに言われるばあちゃんからの誕生日プレゼントの中に入っていた、温めればいいだけのもの。
「いただきます。」
料理をしているあいだにエアコンをつけておいたダイニングは快適な室温になっていて。
テーブルに並べた朝食を前にそう言ったヒロに続いて俺もいただきますって言う。
俺の倍の量は用意したヒロの朝ごはん。
そんなお皿の中身は、どんどん無くなっていっちゃって。
俺がゆっくりスープを飲んでるうちにパンケーキを平らげたヒロが、やっと落ち着いたって感じで俺と同じようにスープに口をつけるから、なんだかおかしくて笑ってしまう。
「なに笑ってるんだよ、ゆう。」
そんな俺の表情を見逃さなかったヒロに笑ってしまってることを指摘されて。
「だってヒロってばすごい食欲なんだもん。」
朝はあんまり食べられない俺にとって、ヒロのこういう所ってすっごく不思議で。
でも、ご飯を作る立場としては、自分の作ったものをこんなに美味しそうにたくさん食べてもらえるのってすごく嬉しいから笑顔のままでそう答える。
「ゆうの作るものが美味すぎるからだよ。」
いつもの様に俺の考えてることを見透かすような、ヒロの言葉。
でも。
甘すぎるそんな言葉を囁かれ続けるこんな日常をいつも通りって思うことって、実はすごく贅沢だよなって。
そう感じて。
「ヒロ……」
「んー?」
「こんなに贅沢させてもらわなくても俺は大丈夫だよ?」
やっとパンケーキに手をつけながらそう言うと、俺が言った言葉の意味を正しく理解したヒロが爆笑する。
「俺に甘やかされることが贅沢?」
「うん……、すごく贅沢だよ。」
恋人としても、家族としても。
こんなに甘やかされてる人って他に居るのかなって思うくらいに、ヒロに甘やかされて優しくしてもらって大切にされてる俺。
これが贅沢じゃなかったら何なんだろうって思いながらそう返事をすると、また笑われて。
「じゃあさ……」
「うん。」
「ゆうは一生贅沢できるな。」
さっき俺のご飯を美味しいって言ってくれた時よりも更に甘い口調でそんな事を言われてしまったから、ヒロの言葉の甘さに思わず俺も笑ってしまった。
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