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リゾートラインに乗ると、あっという間にシーに着いて。
入場ゲートを通ってパークに入ると、目の前には大きな地球と船のモニュメントがあって、耳に届くオーケストラのBGMに高揚感が増していく。
ヒロ、すごいね、綺麗だね。
そう言おうと思ってヒロの方を向くと、いきなりスマホのシャッターが切られて。
すっごく驚いた顔のまま、何枚も写真を撮られてしまう。
「ちょ、ヒロ……撮るなら撮るって言ってよぉ。」
絶対に変な顔で写ってしまっただろう写真。
どうしていきなり撮るの?って訴えると、澄ました顔のヒロが今撮ったばかりの写真を確認してて。
その口元はにやけてしまってるから、画面の中の俺は相当変な顔してるんだろうなって思う。
「写真、見せて?」
「やだよ。」
「えー?どうしてー?」
俺のことをにやにやして見ながら、スマホを見せてくれないヒロ。
手を伸ばしてヒロからそのスマホを奪おうとするけど、意地悪なヒロはスマホを持ってる手を高く上げてしまって。
「……ヒロ、中学生みたいだよ?」
身長差があるからスマホには絶対届かなくて、どうしてこんな意地悪するんだろうって、その態度を注意する。
「ゆうよりは大人だろ?」
注意、したのに。
俺の言葉をまるで全然気にしないっていう様にヒロがそんな事を言って。
「行きたい場所、考えてるんだろ?」
そう尋ねられたから、コートのポケットからパークで回りたい場所を書いておいた紙を出す。
こういうテーマパークに遊びに来た時はいつも、俺の行きたい場所や乗りたいアトラクションに付き合ってくれるヒロ。
だから、必然的にパーク内でどう過ごすかっていうのは俺に任せられてて。
バレンタインの福岡旅行の時もそうだったけど、俺は慣れない場所で行動する時、全部調べてこんな風に紙に書いておかないと落ち着かない。
そんな心配性な俺の行動に、さすがにヒロは慣れていて。
広げた紙を覗き込んで、予定を確認する。
「ダッフィーのカチューシャ、買う。」
初めに書いておいたのは、そんな予定。
一緒に紙を覗き込んでるヒロにそう言うと、良いよって笑って頷きながらグッズを売ってるストアに連れて行ってくれた。
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