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勘違いをずっと
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お互いへなへなと畳にへたり込んで、交わすキスに没頭する。
口内は甘い唾液でいっぱいで、じゅるじゅるとお互い吸いあって淫らな音が響く。
前歯の裏から上顎をつつつ、と奥の方まで舐め上げると、はとちゃんは声にならないかすかなうなりを喉で響かせ、目を細める。
セーラー服のパジャマは、デザインこそ制服風なのだが手触りはタオル地で、視覚と触覚が喧嘩している。赤いスカーフを緩めてほどいたが、縫い付けられているのか落っこちずにセーラーの襟にくっついたまま、胸元でひらひらと揺れている。
上下一体のワンピース型でお腹に手を突っ込めないが、それははとちゃんには安心出来る仕様だろう。白と紺の境目の辺りを撫で、おへその小さな窪みを布越しに見つけ、その周囲を指先でさする。
「んうぅ……」
もう、はとちゃんが感じやすいところは手に取るように分かる。敏感に身体を震わせ、だけど声は我慢しているのかくぐもっている。いじらしくて、本当に可愛い。
はとちゃんも俺のYシャツの裾をつかみ、下の方からボタンをひとつ、ふたつと外す。小さな指が、手のひらの肉の柔らかさが、腹に触れるたび鼓動が逸る。
腹筋を確かめるみたいに、はとちゃんは指でへそ周りをぺたぺた触る。かすかにはね返す筋肉に満足げに口元を緩め、ねだるような上気した表情で俺を見上げた。
居間から差し込む光が俺の影をはとちゃんに落として、闇の中、小悪魔に魅入られているような陶酔感が胸をざわつかせた。
暗い寝室に置かれたラックに当てずっぽうに手を伸ばし、ようやくローションを探し当てる。
「はとちゃん……俺の理性はもう、駄目だ……。先生なんてもんじゃない、馬鹿になっちゃってるよ……もう、はとちゃんのこと孕ませたくてこんななってる……」
股間が窮屈過ぎて、スーツもパンツも慌ただしく下ろしてしまった。はとちゃんもスカートにテントを張っているのをもじもじと手で隠している。
「はらませるって、なに?」
「赤ちゃん作ることだよ……もうさあ、ちんこが馬鹿になって、はとちゃんを女の子にしたくてたまらなくなって……」
興奮して口の回りが悪くなっている。頭では分かってるのに、セーラー服の可愛い可愛いはとちゃんを身体が誤認しまくってる。
中で暴れたい。
精子がこの中で暴れたいって言ってる。
華奢な肩を包むセーラー服の襟を撫で、許しをくれよと瞳を見つめた。
幼びて、ピュアで、こんなに愛おしいもの、汚してしまいたくてたまらない。
はとちゃんは首を傾げて困ったように笑った。背中に腕を回して、胸に頬を擦り付けてくる。跳ね回る鼓動がひときわ大きく跳ねた。制服のふわふわした生地が、固くなって敏感なところと擦れる。
「しゅうとさんが、ぼく赤ちゃんできないって、おしえてくれたのに。……わかってるよ、ぼくは女の子でも、高校生でもなくて、しゅうとさんは先生じゃない。かんちがいしてるの。でも……ずっとかんちがいしていてください。ぼくにさわってくれたあの日からずっと、これからも」
そう言って、何もかも委ねるように身体の力を抜いて、優しく胸の中で微笑む。
これだから、この人には勝てないんだ。
見透かして、許されて。
この衝動は勘違いでも、俺があなたを心の底から愛してることは、本当だよ。
お願いだから、はとちゃんも俺を優しい男だって勘違いしていてくれ。
はとちゃんを畳の上に押し伏せて、薄手のパンツをズラす。ローションをぼたぼたと垂らして、ぐっしょりと下着ごと濡らす。粘度の高い液が尻肉を伝って、黄ばんで毛羽立った畳に零れ落ちる。
玉の裏を撫でるように自らを擦り付けこちらも濡らすと、紺のスカートのひだに隠れたそこはふるふると揺れて、染みたように紺の色味が濃くなる。
はとちゃんは脚を開き、指でじれったいようにパンツを脚の付け根に寄せて、ひくつく穴を露わにする。膝が赤くなって畳の形の痕が残っている。
半開きの唇が、伏せ目の潤みが、言葉にしないのに俺を呼んでいた。
穴の中に勢いよく突き入れ、深く深くへと潜り込んでいく。熱を帯びた入り口が脈打ちながらみちみちと密着し、中の空間は柔らかく俺を包み込む。夢中で腰を動かすと、はとちゃんは背中を弓なりに反らせてびくん、と反応して、スカーフの先が揺れた。
「ひ、う、やぁ……しゅうとさん、やさしくしてぇ……い、いつもより、か、かたくて、おっきい、よぉ……ん、うう、おなか、ぐちゃぐちゃにっ、なっちゃ……」
「さっきから言ってるだろ、馬鹿になってんだよ……はとちゃんがこんなにやらしいから……ッ!」
はとちゃんの華奢な身体は突くたびに揺らされて、顎の上がった顔を左右に振って快感に悶えた。乱れた黒髪が濡れた唇にくっついてひときわ色っぽく目に映る。
吐息混ざりの嬌声はすぐに甲高い涙声の喘ぎに変わり、うっすらと汗が喉仏のそばに浮かぶ。
やめられない。ぐちゅぐちゅの穴の中をめがけ、骨盤の骨の尖りをがっちりと掴んで何度も何度も出し入れを繰り返す。頭が真っ白になりそうで、叫びたくなる。狂ってしまいそうだ。身体中が燃えてるみたいに熱い。
「……あ、ああッ、孕ませたぃい……!」
はとちゃんの中でごりゅ、ごりゅ、と鈍い打突音が響く。激しい責めに意識朦朧として、回らない口ではとちゃんはへろへろと言葉を漏らした。
「うあ、ひ、はああ……♡ しゅうとさぁん……いっぱい、いっぱい、きもちよく、なって……好き、なの、あ、愛し……あ、っう……らめ……ぇ」
ついに意識を失っても身体はびくん、びくんと淫らに反応して震える。内奥で放った精子が、後から後からどくどくととめどなく押し出されて、思わず息が止まる。頭の中を快楽物質が駆け抜けていく。
ゆっくりと引き抜くと、穴がぱっくりと俺の形に開いて、かすかに白濁した液体がとろりと流れた。
そっとスカートをめくると、滲んだ裏地にはとちゃんの精液がへばり付いて、ぐっしょりとそこだけが重たかった。
寝転がったまま脱力し、閉じた瞳の端には、小さな粒が付いてきらきら光っている。はとちゃんの胸は小刻みに上下して、まだ興奮覚めやらぬ様子だ。
キスをしよう、と思って顔を近づけたら、不意にむむが鳴きながらはとちゃんに駆け寄って、おいどうしたご主人! 大丈夫か! って感じではとちゃんの顔中をベロベロ舐めた。
白猫だから一見して気がつかなかったが、むむの顔面は生クリームでべっとべとだ。
そんな顔で舐められたはとちゃんは、むしろ白く汚れていく。
「んうぅ……? ひぇぇ、むむ……らめ、ぼくは大丈夫だよぉ、やめてよぉ……」
意識を取り戻したはとちゃんは顔を背ける。
しっしっ、と手で払うと、は? お前がご主人泣かせたんやろ? 俺が相手になるぞ、って感じで悪い目付きを更に凄ませ、あろうことかはとちゃんの腹に勢い良く飛び乗り、俺に向かって猫パンチを繰り出してきた。いてえ。
「ぐえぇ」
と、みっともない声を上げてはとちゃんはお腹を押さえた。
「むむ! お腹は駄目だ! お前は生クリーム舐めてて!」
むむを掴んで居間に投げ込み、ふすまをピシャリと閉めて追い出した。
部屋の中は月明かりだけのうす闇になり、はとちゃんはまだお腹を抱えてひーひー言ってうずくまっている。そっと抱き起こして背中を撫でると、生クリームまみれで苦々しく歪んだ顔が、少し緩む。
「大丈夫?」
「うう……むむにいじわるされた……。えっちしたあとは、おちつかせたいのに……」
「多分むむは励ましたかったんだろうけどね。はとちゃんが泣いてるって勘違いして」
「う、うええ、なんかべとべとする……」
拭おうとする顔は、なんだか顔射された後みたいで妙に興奮する。
「はとちゃん、目、閉じてて……」
「ん……っ、ふ、あ……」
はとちゃんの顔中を舌で舐め、時々キスしながらクリームを絡め取る。おでこ、ほお、顎の先、鼻の先。閉じたまぶたに優しく唇を落とすと、かすかにまぶたが震えた。
きっとこそばゆい気持ちなんだろうけど、はとちゃんは「こそばゆい」って言葉を知らないだろうから、どんな気分なんだろう?
甘くて美味しい。
最高の誕生日プレゼントだ。
「……うん、きれいになった。はとちゃん……もっかい、していいかな……? お腹に障るならやめるけど」
きゅっと抱きしめると、かすかに汗ばんだ手触りと共に、はとちゃんの匂いがする。
「こんどは、やさしくしてね、しゅうとせんせい……?」
天使が小悪魔の顔でニヤっと笑って、俺のお腹を指でつっついた。
善処します、と答えながら、クリームの付いた前髪を撫でつけた。
夜はまだまだ長い。
7月に入り、いくら東北と言えど夏の暑さが辛くなってきた。
ネクタイなどしていられるか、という気分だが、今日はそうも言っていられない。
盛岡で東北の支店との会議や交流会、翌日は弘前の方に移動してデパートや百貨店を中心に営業をかける。つまり一泊二日の出張である。
九重さんが行けよ、支店長だろお前、と思ったが持ってる案件の関係で動き難いとか言ってる。何故その案件を会議までに処理しとかねえんだよ。出来そうにないならそっちを他の奴に振れよ。
新幹線の中、携帯が震えて画面を見ると久々に弟からの通話だった。
「もしもし。どした桂太。悪いけど兄ちゃん今新幹線だから、トンネル入って圏外になっちまうかもしれん」
「は? マジ? 迎えに来れないじゃん」
「迎え?」
「今、仙台駅」
耳を疑う。
今って高校は夏休みか……?
高3の夏なんて受験勉強本番の大事な時期だろ、なんでアポ無しで遊びに来てんだ?
「母さんと喧嘩して、家出してきた。俺、大学行かない」
うわあ。まずい。
大学に行くかどうかは本人が決めることだから、どうでもいいとして。
桂太にしか俺が今どこに住んでいるのか知らせていなかったのに、桂太を連れ戻しにあいつらが来る可能性が生じた。
でも家出してきた桂太を家に上げない訳にもいかない。まがりなりにも兄として事情を聞かなきゃいけない。
ちくしょう、なんでこんな時に限って俺は出張なんだ!?
しかも弟とはいえ……はとちゃんと、2人きりで泊まらせなきゃいけないじゃねえか……!
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