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九十九昴の後ろから現れたのは、兵藤組若頭兵藤晃だった。
「よぉ。久しぶりだな、向田。」
「兵藤⁈……何故お前がここに?」
思わず立ち上がった向田篤志の服の裾を掴む井端甫の表情は不安でいっぱいだった。
「なに、別にとって食おうってわけじゃない。そう身構えるな。」
兵藤晃の言葉にゆっくりと腰を下ろした向田篤志を見て、九十九昴が説明を始める。
「つい先日、『SUBARU』は兵藤組と契りを交わした。この意味が貴方にはわかりますよね?これから、陣内組がここへ手出しすることは今までの様にそう安安と出来なくなったということです。
そこで、あなた方2人の身柄を兵藤組預かりということにします。勿論この取引はうちで受ける物ですので、本当の身柄預かりはうちで行います。
明日から、あなた方2人にはここで働いて貰いたい。部屋も空いている部屋を使って頂いて構わない。どうでしょうか?兵藤組の世話になるのは、貴方のプライドが許さないでしょうか?」
向田篤志の手に力が込められ、握っていた井端甫の手に緊張を伝える。
「…………あまりにも条件が良すぎやしませんか?俺達にあなた方がそこまでする価値があるとは思えない、理由がわからない。」
「ありますよ、価値はね。貴方が持っている情報にはここまでしても足りないほどの価値がある。この条件で問題が無いのなら、包み隠さず話して頂きたい。
…………陣内組が手を組んでいるという……
……『DED』という組織について…。」
『DED』という名を聞いた途端、向田篤志が息を呑み、井端甫の手が折れるのではないかと思うほどの力で手を握りしめた。
「…っ‼︎…篤志…?」
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