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君色に染まる(そらる×まふまふ)
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まふまふside
僕は、人を好きになれない。
いや、逆に自分から一つ距離を置いているのかもしれない。
僕には、自分でも悲しいと思う過去がある。
「あんたはうちの子じゃない」
「あんたなんて生まれてこなければよかったんだわ」
これが実の母親に言われた言葉だった。
自分はなぜ捨てられる?
自分はなぜ生きている?
生きるのが辛い、でも………
死にたくない。
そんな中途半端な生き方をしてるから、僕は笑うことしかできないんだ。
顔に笑顔が縫い付けられたただのぬいぐるみみたいに、僕は自分を操ってるだけなんだ。
こんな自分が嫌になる。
でも僕は臆病だから、死ぬこともできっこない。
こんな僕を助けて欲しい。
こんな僕を…
ちゃんと見つめてくれる人が欲しい…
ーまふ。今日遊びに行ってもいいか?ー
朝、僕のところに入っていたLINEだった。
「あ…そらるさんだ」
僕はすぐに返信する。
ーはい!良いですよ!ー
そう送ると、1分もしないうちに返信がきた。
ー良かった。じゃあ今日の夜行く。ー
僕はなんとなく嬉しくなって、
ーはーい♡ー
と柄にもなくハートマークなんて使ってしまった。
あぁ…楽しみだな。
ん…?
楽しみだな…?
なんで…?
なんで僕はそらるさんといるのが楽しいと思ってるの…?
この時にはもう、僕の中で何かが変わっていたんだ。
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