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終わりの始まり
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「とりあえず、あまり人のいない所に行こ?」
美希はそう言って俺を人気のない校舎裏へ連れてきた。
人気がないからなんだかソワソワする。
「あのね、紅葉...」
キスして?とか抱きしめて?とかそういう甘い言葉を俺は想像していた。
「別れよ?」
予想していた言葉とはまったく違う言葉で嘘なのではないかと思った。
頭の中はどうして?なんで?嘘だろ?と現実逃避していた。
俺が無言でいると美希は言った
「紅葉は重くて私もうついていけないの...ほんとは中学卒業する前には言おうと思ってた。でも、なかなか言い出せなくて...ごめんなさい...」
頭の中は真っ白だ。美希がおれの側からいなくなるなんてほんとに嫌だ。たしかに重いのは自覚していた。それでもいいと美希は言ってくれたなのに...
「俺はやだよ...。美希は重くてもいいって言ってくれたじゃん...」
美希は困った顔をして他にも理由がありそうだった。
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