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side響也
とうとう見つけてしまった。俺のあの子を。
あの美少年がやって来たと聞いて俺は休み時間になるとすぐA組に向かった。
窓際の一番後ろの席にあの子はいた。
やばい。本物だ。テンションが上がる。
近づきたいのに足が言うことを聞いてくれない。
弱虫な自分だな。普通なら俺から積極的に行けるのに。
とりあえず昼休みになるまでは廊下からあの子を見ていよう。
「ほら、あの子だよ響也。かわいいよねぇほんと」
いきなり後ろに現れた光希に俺は驚いた。
「いるならいるって言えよー!びっくりするだろ!」
「響也が休み時間の度にどっか行っちゃうからこっそり付いてきちゃった。もうあの子発見したんだね。狙ってる?」
光希が興味津々に聞いてくるからもちろんと自信満々に答えた。もちろんと言ったら光希が目を見開いて
「やっぱりね」
にやりとしながらそのきれいな瞳を歪ませた。
俺も気になるから光希に聞いた
「お前も狙ってるのか?」
恐る恐る聞いてみた
「うーん。どうしようかなー?最初見た時からいいなとは思ってるし俺のものにしたいとも思ってる。そしたら、響也ライバルだね」
またニヤニヤしながら言ってきた。光希とライバルか。負けたくないな。
「じゃあ、俺らライバルだな。俺があの子をもらう」
「いや、俺がもらうよ?」
光希は俺をみて微笑んだが目は笑っていない。
俺はそのまま友達とライバルになったのだ。
ライバルになったからと言っていつものような関係を壊すわけではない。
あくまであの子のことでライバルだからそれ以外では特に変わったようにお互い接しなかった。
昼休みになりあの子の教室に行ったがあの子はもう教室にはいなかった。
あの子が戻ってくるまでこの教室にいて待っていようと思った。光希と共に...。
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