アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
池袋に着いた。休日だけあって原宿以上に混んでいた。
人混みになれていない紅葉は丸い目をさらに丸くして驚いていた。茨城ではこんな人混みなかなかないのだろう。
「響也!池袋すごいね!こんなに人がいっぱいいる!こんな人でごみごみしたの見るの初めて!」
「東京ではこんなのが当たり前だよ。嫌なくらい多いよね」
人混みは苦手だ。ぶつかるし暑いし。
こんな人混みの中歩いてると紅葉とはぐれそうだな。
俺らは人混みの中に入った。あまりにも多くて紅葉と何回もはぐれそうになった。
はぐれたくないから咄嗟に紅葉の手を握ってしまった。
「え!響也なんで手握るの?男同士だよ?いくら仲良しでもおかしいよ!」
「紅葉が人混みに流されそうになってるから心配で手を繋いだの。はぐれたら探すの大変だしね」
少し納得した紅葉はそれから何も言わなかった。
顔はほんのり赤い。男同士手を繋ぐのはたしかに恥ずかしいよな。
俺はホモだから恥ずかしくはない。でも、紅葉は女性が好きだからそういうわけにはいかない。
手を繋いで歩き進め水族館にやっとついた。
ここまで来るだけなのにめちゃくちゃ汗をかいた。
五月なのに夏並の汗のかき方だ。
「はぁー。やっと着いたね。人混みが尋常じゃないわ」
「ほんとだね。こんなに人混みがすごいなんて思ってなかったよ」
紅葉も少し疲れたみたい。
とりあえず、入館料を払って中にあるベンチで魚を見ながらくつろいだ。
紅葉は立って熱帯魚を近くで見ている。
色とりどりの熱帯魚が美しい。青、白、オレンジ様々な色の熱帯魚たちが俺らの疲れた体を癒してくれた。
紅葉は口をあけてキラキラした目で魚たちを見つめてる。
その姿はまるで子供のようだ。
カップルや女性客がここには多かった。女性客は俺の方を見てなんだかニコニコしてる。
いつものことだった。俺は男にしか興味がないからそうゆう目はいつも無視している。
変に絡むと女はめんどくさい。中学のとき絡んできた女がやたらしつこくてもう女には懲り懲りだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
73 / 192