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「響也は何食べたい?」
「うーん・・・。紅葉の作る料理ならなんでもおいしいから何でも大丈夫!」
そう言われても困るなぁ・・・。何でもっていうのが言われた側にとっては一番悩む所だ。
「何でもは禁止。せめてジャンルだけでもさ」
ジャンルだけわかれば作るのはまぁ、なんとかなる。
個人的に今日は和がいいから和食と願いたい。
「昨日は洋食だったから今日は和食がいいかな!」
思いついたらしい。
思っていたことが同じで少し嬉しい。好きな人と考えてることが同じって幸せで嬉しい。
和食かぁ・・・オススメの何個か出して選んでもらおうかな。
「俺のオススメは肉じゃが、魚の煮付け、大根と鶏肉の煮物なんだけどどれがいい?」
「うわ。全部食べたいけど紅葉に負担かけちゃうからなぁ・・・。恋人に作ってもらうとしたら肉じゃががいいかな!定番でいいでしょ!」
そんな素敵な笑顔で言わないでもらいたい。
心臓が速くなる。こんなかっこいい人が俺なんかの恋人なんてありえない・・・夢みたい。
頬を抓ってみたけどやっぱり現実だった。抓った所がじんじんして痛む。
「なにほっぺ抓ってんのさ〜」
「いや、こんなイケメンな恋人がいるなんて夢なんじゃないかと思ってほっぺ抓ってみただけ。痛かったからこれは現実だ」
「夢だと思ってるの?ここで思い知らしてあげようか?」
色っぽい笑顔になりながら俺の顔を覗いてきた。
どうしたらこんな完璧な男が生まれるのか謎だ。親の遺伝子がさぞかし素晴らしいのだろう。
「は!?ここではやめてよ!せめてい、家でお願い・・・します・・・。」
照れるけど誘うようなことを言ってみる。
響也も顔を赤くした。まさか俺がこんなことを言うと思わなかったのだろう。
やられっぱなしは嫌だからね。
「じゃあ、家で思い知らしてあげるね」
色気のある笑顔は見ると目が離れなくなる。まるで、メデューサを見て体が石になったような感覚だ。
耳元で囁かれて全身震えた。俺は耳が弱いからたまらなくやばかった。
響也の甘々をなんとか抑えて買い物を済ませた。
早く家に帰りたい。別にイヤらしい意味ではない。
ただ、早く料理を作って食べさせたいだけだ。
それ以外理由はない・・・はず・・・。
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