アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
10.
-
朝早めに起きて、コンタクトも眼鏡もせず、涙の家へ向かった。今日は日曜日だから、部活は休みのはず。
朝早い時間にもかかわらず、咲さんは笑顔で迎えてくれた。青い瞳を細めて。
咲「おはよう、雪ちゃん。今日は変装してないのね?可愛いわ~。涙が迷惑かけて、ごめんなさいね。」
雪「おはよう、咲さん。可愛いわけないっていつもいってるでしょ。それに迷惑なんてあり得ないから。涙は部屋?」
咲「いつもありがとう。涙はまだ起きてないわ。今日は部活もないから、あたしも起こさなかったの。どうぞ。」
雪「ありがとう、涙の部屋行くね。」
そのまま二階へ向かう。
扉を開けると涙はまだ寝ていた。瞼は真っ赤。
これは冷やさないと腫れるかも。
そのとき、ゆっくり涙の目が開く。
涙「雪…?」
雪「うん、おはよ。お腹すいてない?」
涙「すいた。」
うん、ちょっと元気になったみたい。
雪「咲さんが朝ごはん用意してあるから、食べてって。もう仕事に向かったみたい。」
涙「日曜なのに、相変わらず仕事人間だよな。来週は一緒にご飯食べに行こうって言ってたけど。」
雪「ふふ、ホントは涙と一緒にいたいんだよ。僕よく、羨ましがられるもん。」
涙「なんで?」
雪「なにかあるとすぐ僕を頼るって。甘えてくれなくて寂しいって、咲さん言ってたもん。」
涙が少し笑った。
それから起きて、朝ごはん食べて、家でゆっくり過ごした。あ、目も冷やしつつ、ね。
雪「ね、涙。せっかく休みだし、どっか行く?」
気晴らしにもいいかなぁーと思って。
涙「んー、今日はいいや。ゆっくりしたい。そいえば、雪がコンタクトまで外してるの久しぶり。そのままじゃ、出掛けられないでしょ。」
雪「僕は気にしないけど?そんなに変かな?」
涙「…鈍い。雪がそのままだと、俺が苦労するからいかなーい。」
えー?よくわかんない。
ま、少しでも元気になったなら良かった。
雪は黒髪に白い肌。綺麗な顔立ちにピンクの唇。そして、吸い込まれるような大きな緑の瞳。
人形のような顔立ちで、それを心配したお母さんがカラコンと黒渕眼鏡を強要している。本人はまったく自覚なし。
それに、これだけしてても、可愛いと言われ、高嶺の花扱いされている。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
11 / 393