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ブー、ブー、ブー…
携帯の着信で目が覚めた。まだ覚めない頭で電話に出る。
雪「…もしもし。」
涙「あ、雪?もしかしてまだ寝てた?」
雪「今…何時…。」
涙「もう12時だよ。珍しいね、こんな時間に寝てるなんて。」
涙がくすくす笑う。
え、そんなに寝てた!?一気に目が覚める。
あー、昨日寝つき悪かったからなー。
雪「昨日遅かったから。てか、涙、なにか用事あったんじゃないの?」
涙「あ、そうそう。今日部活休んだから、昨日のこと雪に話したくて。」
雪「わかった。準備したら、そっちに行くね。」
涙「ん、待ってる。」
電話を切って、伸びをする。
涙の声は穏やかだった。
今、涙の部屋にいる。
帝先輩はずっと涙が好きだったこと。
鬱陶しいとかの言葉については、涙に被害がないように告白してきた子に言ったらしい。それがあの3人のうちの1人。それでも、そばにいる涙への嫉妬だったんだろう。
涙もちゃんと好きだと自覚したこと。それを伝えて付き合うことになったみたい。
雪「よかったね。」
涙「うん。雪が側にいてくれたからだよ。」
その言葉にベッドに座っている涙の顔を見上げる。
涙「いつも励ましてくれて、甘えさせてもらった。帝のことで苦しくても、雪がいたからここまでこれた。ありがとう、雪。」
穏やかな、幸せそうな顔。
良かった。本当に良かった。
雪「ううん。涙ががんばったからだよ。本当におめでとう。」
僕も穏やかな気持ちだった。
へへへ、と顔を緩ませる涙は可愛かった。
雪「…ねぇ、涙。なんでまだベッドから降りないの?なんで目元赤いの?首にある赤いのはなーに?」
わかっているけど。
涙「…わかってるくせに!てか、跡ついるの!?どこ!!帝のバカーーー!!」
赤くなって、慌てる涙を見て笑った。
なるほど、それで部活休んだのね。
雪「涙、立てる?なにか飲み物持ってこようか?」
涙「ニヤニヤするな!でも、飲み物お願いします。」
かっわいいなぁー。帝先輩も我慢できなかったのね。手出すの早すぎ。
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