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ははっと笑って、頭を撫でられる。
皇「そんな迷惑かけなんねーよ。」
雪「今から歩いて行く方が心配で迷惑ですよ。」
にこっと返す。
皇先輩はぼーっと僕を見る。
皇「…雪は意外とはっきり言うほうだよな。」
意外だったのか。
雪「よく言われます。お陰で友達少ないですが。」
わかってる。でも、少ない友達はすごく仲良しなので、あまり気にしないようにしている。
分かってくれる人がいるだけ良いよね。
皇「まぁ、理由はそれだけじゃないだろうが…。」
雪「なにか言いました?」
よく聞こえなかった。
ふーっと息を吐いて。
皇「じゃあ、すまないがお願いできるか。迷惑かけるな。」
雪「いいえ。迷惑かけてるのは、涙と帝先輩ですよ。」
二人して同時にふっと笑う。
皇「違いない。」
雪「どうぞ。」
部屋へ案内した。
床に布団をひいて、準備する。
雪「お風呂入りますか?」
皇「いや、そこまで、迷惑はかけられん。」
雪「じゃあ、これ、狭いかも知れませんが、お父さんのスウェットです。身長はあまりかわらないと思うので来てください。」
皇「いや。しかし…。」
雪「さすがにジーパンは寝れないですよ。」
眉を下げて、少し目線が揺れる。
あ、初めて見る顔。戸惑ってる?
なんとなく可愛いなぁと思う。
着替えてもらうために部屋を出て、リビングで飲み物を準備する。
ガチャっと音がしてお母さんがリビングに入ってくる。
玲子「あれ、雪まだ起きてたの?」
雪「お母さんこそ。まだ、終わらないの?」
お母さんのぶんも飲み物を準備する。
がばっと抱きついてきた。
雪「あ、危な!もう、お母さん!!」
玲子「雪ー!もうイヤー!!だって、タケちゃんがすごい顔して見張ってるんだもん!!」
タケちゃんは編集者さん。
雪「はいはい。お母さんは頑張ってるよ。もう少しでしょ?」
玲子「あたしの天使!雨音(アマネ)さんも遅いしー。ちょっと癒して~。」
雨音はお父さんの名前。いつまでもラブラブな二人。年頃の息子のことを考えてくれ。
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