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それから準備して涙の家へ。
いつものように胸に引っ付いている涙を抱き込む。
うーん、本当に帝先輩となにかあったかな。
涙「ねぇ、雪。」
雪「うん。」
涙「最近ね、帝とこうして寝るの怖いんだ。そばで笑っていても怖い。」
雪「どうして?」
涙「…いつかいなくなるんじゃないかって。やっぱり女の子が良くなるんじゃないかって。1人になるんじゃないかって。」
ぎゅーと抱きついてくる。
あぁ、学園祭前だからか。
一般の日にはやっぱり女の子が多い。
帝先輩はきっと注目の的になるだろう。もちろん、皇先輩も。
それに女の子目当ての男子も多いから、そういう話題で盛り上がっているしね。
雪「ね、そのこと帝先輩に言った?」
ふるふると横に首を振る。
雪「涙、そういうのはちゃんと言わなきゃ、わかんないよ。帝先輩がそんなこと言ってた?」
また、ふるふると首を振る。
雪「もしかしたら、帝先輩も同じこと思ってるかもよ。不安になるのは涙だけなの?」
ばっと顔をあげる。涙目になってる。
涙「でも、だって…!」
雪「だってじゃない。帝先輩は信じられない人なの?そんなことするような人?」
涙「違う!!」
雪「そうでしょ。これは涙が、帝先輩を信じてないんでしょ。」
涙「…そう…かな。」
雪「僕が帝先輩なら、悲しいよ。なんで言ってくれなかったのかって。」
涙「……うん。」
雪「明日、ちゃんと言ってきなよ。」
涙「…うん、うん。雪ありがと。」
雪「うん。じゃあ、明日も早いし、寝ようか。」
背中をトントンってしていると、涙は寝た。
流れた雫を拭き取る。
皇先輩もきっと女の子に囲まれるんだろうな。
元々、女の子と付き合っていたって言ってたから、もしかしたら彼女ができるかな。
心臓がきゅっなるのをなるの涙を抱え直して、耐える。
そのまま瞼を閉じた。
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