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雫は後から後から溢れ出す。
自覚したら止まらなかった。今までも好きな人、付き合った人いたけど、こんなに心が痛む恋は初めてだった。
ひとしきり泣いて、やっと止めることができた。
それから、涙を起こして宥めて学校へ行かせる。
帝先輩に助けを求めて、涙をつれていってもらった。
お昼からお父さんと病院へ行って帰ってきた。
特に異常なし。後日ちゃんとした結果が届くらしい。
それから一週間ほど休んだ。
僕は元気だったけど、お母さんと涙のほうが大丈夫じゃなかった。涙は毎日来るし、お母さんは仕事ほっぽって僕の部屋に来るしで、すっごい過保護。最初は触れられるたびに、ビクッとして、身体が震えたりしてたけど、2人とも遠慮なく抱きつくもんだから、触れられる怖さはなくなっていった。
来週から僕が学校行ったらどうするんだ?
学校は来週から復帰する。
両親は転校も考えていいと言ってくれた。
学校へ行くことを強制しなかった。
でも、僕はそのまま学校に通うことを希望した。
涙やクラスメイト、友達、帝先輩…皆と離れたくなかった。なにより、皇先輩がいる。
叶わないとわかっていても、傍にいたかった。
辛くなる日もあると思う。それでも、と願った。
明日は土曜日。
涙が僕の復帰祝いをしたいという名目で、鍋パーティーをする。僕の両親と涙の両親。それから僕と涙と帝先輩と皇先輩。
涙の家でやるそうだ。
なんて騒がしそうなメンバー…。
参加する皇先輩たちが大変そうだ。
でも、明日会えるんだ。
一週間ぶり。嬉しい気持ちでいっぱいだ。
トクトク早くなる鼓動を抱き締めて、眠りについた。
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