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たくさん準備した食材がなくなりかけた頃、大人たちはほろ酔い状態だった。僕らはケーキを食べる。
そんなとき、咲さんから爆弾発言が飛び出す。
咲「聞いてよ、玲子~。帝くん、涙の彼氏なんだって~。もう驚いちゃったよ~。」
玲子「えっ!?そうなの!!」
お母さんが、ばっとこちらを振り返る。
涙がジュースを吹き出し、帝先輩はにこにこ笑顔。
神楽「いやー、この前挨拶にきてね、頭下げられたよ。頻繁に泊まりにきてるから、怪しんでたんだけど。いい子で良かった。」
雨音「へぇー、神楽がそんなこと言うなんて意外だよ。息子溺愛だったのに。」
あわあわと涙が慌てる。
あ、涙目。
そっか、紹介したんだ。帝先輩はすごいな。
男同士なんて、認めてもらうの難しいのに、気にしてない。ホントにまっすぐ涙が好きなんだ。
玲子「いいなー。羨ましい!こんなカッコいい子が息子になるなんて!!ちょっと、雪~。恋人いないの?彼女でも彼氏でもいいからー。」
今度はこっちが吹き出す番。
手に持っていたケーキを落としそうになった。
雪「彼氏でもって…なんてこと言うの!?いてもお母さんには教えません。」
ふいっと顔を背ける。
いないよ。すごく好きな人はいるけど。
雪が反抗期~、といってお父さんに甘える。
雨音「いつか、できるよ。雪を大切にしてくれるなら、どんな人でもいいよ。」
お母さんを宥めながら、僕に言う。
すぐにはできそうにないな。
この恋を諦めてからじゃないとできないもん。
苦笑して頷く。
てか、この親たちはすごいな。
同性でもオッケーなんて、普通言えないよね。
向かいを見ると真っ赤になった涙が先輩の肩に顔を埋めてる。
よしよしと帝先輩が撫でる。
あっちもこっちもラブラブで目のやり場に困る。
隣を見ると、目があった皇先輩が不器用に笑ってた。
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