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テストまであと3日。
涙が、放課後用事があるようで、勉強会は後から参加すると言っていた。
掃除をしていると、涙が校舎裏に歩いていくのが見えた。声をかけようと思って、振り返ると皇先輩が見えた。ドキとして、つい見えないところに隠れた。
涙「皇先輩、どうしたんですか?帝先輩は置いてきてって、なんて珍しいですね。」
皇「あぁ…話しておきたいことがあってな。」
ドキドキ、ズキズキ胸が苦しくなる。
嘘、なんで。
いや、まだその話と決まったわけじゃない。
涙には帝先輩がいるもん。
涙「うん?」
皇「………。あのな、俺…実は前からお前のこと好きだったんだ。」
涙「え…。」
心臓が凍りつく。
ヤダ、なんで今になって…。どうして。
ガクガク震える足を必死に動かして、その場から逃げる。
涙の答えが怖くて聞けない。やっぱりまだ好きだったんだ。
もうほとんど人がいない校舎を走って、教室に飛び込む。涙がぼろぼろ溢れる。
涙は帝先輩がいるから、断るかもしれない。でも、もし…。それに皇先輩がまだ涙を好きなら、どちらにしても僕は見てもらえない。
わかっていたけど、胸が痛い。痛いよ。
誰か助けて。
実「雪?なにして…。」
実くんが教室に入ってきた。
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