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目と鼻が真っ赤。
これじゃ、授業に戻れない。
涙に連絡して、今日はそのまま帰ること伝えた。
心配のLINEが来てたけど、大丈夫と返して、先生への言い訳をお願いした。
部屋について、どさっとベッドに倒れる。
こんなんじゃダメだな。
傍にいないほうがいいのかな。
皇先輩は大丈夫かな。
…こんな時まで、あの人のことばかり。
その夜、やっぱり心配した涙が飛び込んできた。
涙「帝が驚いてたよ。帝以外の人が先に気づくことなかったみたいで。」
雪「そうかな?皇先輩って意外とわかりやすくない?」
涙「いや、むしろ分かりづらい!だから、心配になるね。帝もそうみたい。」
足をぷらぷらさせて、話す涙。
こんな素直で可愛い涙が好きだった先輩。
僕とは違うよね。
好きになんてなってもらえないよね。
雪「…涙、今日は一緒に寝ない?」
涙「雪から言うなんて珍しい。もちろんいいよ。なにか落ち込むことあったの?」
雪「うん。ちょっとね。」
涙「まぁ言いたくないなら聞かないけどね。僕は雪のほうが心配だよ。」
そのままベッドに入って、いつも通り涙を抱き締めて寝る。
涙「どうにもならないときは、頼ってよね。」
うん、と返事してそのまま瞼を落とす。
やっぱり傍にはいないほうがいいかも…。
僕の気持ちが溢れてしまう。
遠くから見てるだけにしよう。
この溢れる気持ちが落ち着くまでは。
雫が一筋流れた。
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