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雪「うん、行こうね。」
支えて貰っていたことを思い出して、起きあがる。
話せたことが嬉しくて、顔が緩む。
いきなり後ろからガッと左手を捕まれる。
ビクッと身体が跳ねる。
そのまま引っ張られて、ゴミ袋を落としてしまう。
歩き出した後ろ姿に息をのむ。
どうして、ここに!
声がでなくて、小走りでついてく。
近くの地学準備室。
引っ張られて、中の壁に押し付けられる。
その勢いで眼鏡が落ちる。
そのまま、熱い口付けが降ってきた。
どうして…。なんで…。
驚きで身体が震える。
何度も何度も角度を変えて、口付けられる。
舌が唇をかき分けて、入ってくる。
口内をぐちゃぐちゃにかき回され、息すら吸いとられる。
クチッ…ヌルン…ッ…ピチャ……チュ…。
雪「ふぅ、は…。ん、チュル…。」
目元から涙が流れる。
お互いの息が上がる。いや、相手の息は引っ張られたときから上がってた。
きっと、あそこまで走ってきたんだ。
やだ…。
どうして、どうしてこんなこと…。
僕の気持ちなんて知らないくせに!
やめてよ…。
涙がとまらない。
震える両手を顔の横で押さえつけていたのに、するっと外れて、ゆっくり繋がれる。
逃がさないように閉じ込めて、押さえつけていたのに。まるで、重なるように、慰めるように、優しく握られる。
離れた唇から銀の糸が繋がる。
ギッと相手を睨み付ける。
雪「どうしてこんなことするんですか。」
心が痛い。
皇先輩。
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