アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
キス
-
ちゅっ
リップ音をたて俺の唇に吸い付く奏汰の唇がとても懐かしくて柔らかい。
「えっ奏汰っ?」
最初は唇と唇が触れるだけの優しいキスだった。
けれど奏汰は俺の涙でぐしょぐしょになった顔を逃がすまいとおさえてキスを無理やりされる。
そしてようやく唇が解放され、俺の顔をおさえていた手が俺の唇を指でなぞるように触られる。
奏汰が俺の顔を愛おしそうに切羽詰まったように見つめる。
そして、強く、愛おしく抱きしめてくれた。
さっきとは違う様子の奏汰が俺の耳元で
俺が安心するとわかっている声で囁く。
「春、ごめんね、一人にして、本当にごめん、苦しかったよね、怖かったよね、もう、一人にしないから、待っててくれてありがとう」
俺は、耐えていたものが全て切れたように、言葉が次々と出てくる。
「うんっ、奏汰、奏汰っ怖かったよ、もう、ダメかと思ったぁ、ぅっよかった、思い出してくれてありがとう、奏汰」
奏汰が俺を見て
「春、愛してる」
なんて言ってくれるから
俺は嬉しくてキスで返す。
唇に噛み付くようにキスをしてから
「俺も、愛してるよ」
って言ったら。
「その笑顔、可愛いっ」
って言われて、
微笑みあって
また濃厚なキスをした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
34 / 71