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記憶
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あれから水を何杯飲んだことか。
定員さんにかなり心配された。
優人
「死ぬかと思った…」
幸恵
「てか、あんたがあんなに水飲むからもうこんな時間になっちゃったじゃない」
誰のせいだと思ってんだ。
幸恵
「まったく、やっと本題が話せるわ」
幸恵
「あんたさ、お母さんのこと覚えてる?」
優人の顔を正面から眺めながら、また、言葉を紡いだ。
茶色い目に少し哀しげな色合いが漂ってくる。
幸恵
「覚えてなければいいんだけどさ」
俺は何も言えなかった。
覚えてないと言えば、嘘になってしまうから。
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