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好きだから。大好きだから。
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奏夜
「そんで、話ってなんだ」
優人
「小泉、自分で言えるか」
そう尋ねると、小泉は小さく頷いた。
優人は軽く撫でながら、頑張れと呟いた。
小泉
「奏夜。僕ね、小さい頃からずっと、奏夜が大好きだった」
奏夜
「…俺だってお前の事友達として好き……」
小泉
「違うよ奏夜。僕が言ってるのは友達としてじゃない。恋愛感情としてだよ。
僕ね、奏夜と初めて会ったとき、凄く胸がドキドキしたんだ。最初は多分顔に惚れたんだと思う。
でも、年を重ねていくうちに奏夜の良い所とか優しい所とか強い所とか……色々部分に惹かれていった。奏夜が初恋だった。
中学に入った途端女共は奏夜に告白しまくるし、挙句の果てには奏夜とえっちしたっていうし!
心が凄くズキズキした…。
僕が同性相手に恋愛感情を抱くだなんて有り得ないって最初は思ってた。だけど、奏夜が女の子と話してると心が凄くズキズキした。たまに僕だけに見せる顔に、これは僕だけが知っている表情だって思ったら嬉しくて…。
いつの間にか奏夜の事ばっかり考えてる自分を、認めざるをえなかった。
高一の時したえっちもそう、少しの間離れていた時もそう。締め付けられるみたいに胸が痛くなって…。
やっと奏夜に会えたと思ったら、山崎を好きだって言うし…。何なんだこの男は!って思った。
嫌いになろうともした。
何度も何度も、諦めようとした。
だけどやっぱり無理だった…。
だって僕奏夜の事好きだもん。
好きだから。大好きだから。
だから、ちゃんと僕を諦めさせて。奏夜」
言い終わった小泉は大粒の涙を零していた。
そんな小泉を見ながら、瀬戸川先輩はとても悲しい顔をしていた。
奏夜
「遥…、ごめん。辛い思いさせてごめんな。本当にごめんな」
そう言って、小泉の涙を手ですくいながら、何度もごめんなと呟いた。
小泉
「奏夜。これからも一番大事な幼馴染兼友達としていてくれる?」
奏夜
「ははっ、当たり前だ。お前はずっとずーっと大事な友達だ」
小泉は何か吹っ切れたような顔をしていた。
その後は夜まで三人でご飯を食べたり遊んだりと楽しい時間を過ごしていた。
雨が降っていた空も、いつしか晴れて綺麗な満月が出ていた。
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