アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ゴロ吉
-
全速力で寮への道をひたすらに走った。
息を切らしながら。足が痛むのを感じなら。
それでも。
何も考える事も出来ないくらい走って走って走りまくった。
・
・
・
・
優人
「やばい、ゲホッゲホ……、ッはぁ……、あれは…完全に怒ってた……。やってしまった…」
ゼェゼェと息を切らしながら制服を一枚ずつ脱いでいく。しゅるしゅるとネクタイを外し、制服のボタンを外していく。
夕焼け空が花瓶に影を作っていた。
表情がぴくりとも動かないまま、花びらを一つぷちりととった。
ニャー。
足にふわふわの毛を擦り付けてニャーニャー静かにないた。
口をぎゅっと結び、猫を抱き抱えた。
優人
「ゴロ吉…ありがとう」
傍に来た「ゴロ吉」の頭をそっと撫で、背中を撫でながら。
優人
「あの人は……」
暗く淀んだ瞳で。
そう口ずさんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 130