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風邪[深川槙人の場合]
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優人
「くしゅん」
熱のせいで頭もじんじんするし、鼻水もだらだら出るし、最悪だ。
それにお腹もすいた。
丸1日くらい何も食べて無い。
お腹がすき過ぎて吐き気もしてきた。
優人
「確か食材なかったような、買いに行くしかないのか…」
体を焼き尽くすような苦痛。
グラグラする視界のなか、意識を飛ばさないように耐えながらも玄関へ向かいドアに手をかける。
ドアノブを回し、外へ出ると冷たい風がビュービューと音を立てて吹いている。
夏の夜だが、やはり寒い。
エレベーターに乗り、一階のボタンを震える手で押す。
風邪がこんなにも大変だとは思わなかった。
エレベーターの隅で寄り掛かりながらも、一階につくのをじっと待っていた。
エレベーターが一階に着いた音がし、体を引きずりながらエレベーターから立ち去った。
寮を出るのにも一苦労なのにこれから食材を買うとなると、意識は持つのかといささか不安になっていた。
優人
「苦しい……」
歩くことに集中しなければ、すぐにでも倒れてしまいそうなくらい体は熱くなっていた。
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