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本当の目的[野原雄大の場合]
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優人
「理事長って、野原の叔父さんだったんだ。…………ああ、だから俺が野原に捕まった見て喜んでたのか…」
はぁ、とため息をついた。
雄大
「まぁ、そりゃあそうだろうな。俺と叔父さん、似てる所あんまりないから」
確かにそうだ。理事長はハンサムというか大人の色気があるが雄大は全くない。
優人
「野原も、何かを変えてみたらどうだ、大人っぽくなるんじゃないのか?」
頬杖をつきながら冗談混じりに言ってみると、野原は本気にしたらしく
雄大
「そっか!どうしたら変われるんだ!おい教えろ!」
優人
「言い方」
雄大
「あ…………、悪い。あの頃の時の話し方がまだ残ってるみたいで。一応変わろうとして、かっこいい喋り方とか調べたんだが、そう早く治るもんでもないな……」
かっこいい喋り方とか調べられられるんだ。
今度調べよ。
優人
「じゃあ、お前が鬼ごっこの時俺に言った『ざまぁないな、山崎優人』もそうなのか?」
雄大
「げっ、いや、あれは、その……、その場の雰囲気というかなんというか……」
…………
雄大
「ごめんなさい」
野原は即座に土下座をした。
優人
「まぁ、いいだろう」
そんな野原を見ながら、優人はふっ と笑った。
笑った優人を見て、野原も釣られて笑った。
──家族以外とこうやって笑い合うの、初めてかもしれないな。
下を見ながら、ゆっくりと瞬きをした。
優人
「で、さっき言ってた変わる方法だが……」
雄大
「…………」
優人
「Go〇gleで調べろ」
雄大
「そこをなんとかお願いします」
優人
「面倒臭い」
雄大
「いいか山崎、よく聞け。鬼ごっこで俺はお前を捕まえた。
つまり、俺の頼みを聞かないということは…………まぁ、そういう事だ」
頼みを聞かない、ということはルールを破った罰が与えられるということだろう。
ちなみに、罰とは……夏休みの課題を追加されることだ…。
それだけは、それだけは避けたい…………。
優人
「ち、仕方ないな。
まず、その傷んだ髪の毛をどうにかしろ。綺麗な金髪が台無しだ」
そう言うと雄大は頭を掻きながら
雄大
「どうにかしろって言われても、どうしようもないんだよな~」
と答えた。
優人
「お前、髪の毛洗う時思いっきり洗いすぎてるだろ」
雄大
「あぁ。力込めたら綺麗に洗い流せると思って」
やっぱり。
優人
「それがダメなんだよ。思いっきり洗ったら、逆に傷む場合があるから優しく洗え」
そう言ってお茶を飲んでいたら、雄大はあんぐりと口を開けて。
雄大
「山崎って、女みてぇだな!」
優人
「は?」
雄大
「いや、だって、女みてぇにケア大事!みたいなこととか言ってるし、それによく見るとニキビとか一個もないし、肌綺麗だし髪サラサラだし、女みてぇ……!」
女みてぇ……、と連発する雄大。
優人は若干キレた。
優人
「女みてぇ、女みてぇ、うるせぇよ。シバくぞ」
雄大
「なんだと!俺は強いんだからな!」
その後、盛大にシバかれた雄大であった。
雄大
「ギャアアアアアアア」
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