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かちかちと時計の音。
いつもは気にもならないのに気になってしょうがない。
寝心地のいい体勢を探ろうと身を捩ったりいろいろするけれどいい体勢が全然見当たらない。
キツい……
もう意識が飛ぶとかでもいいからこの状況どうにかしたい。
そう思うのに意識が飛ぶ気配がなくて、むしろ意識がはっきりしてくる。
「あー…う"ー……」
苦し紛れに声を零して、何も変わるはずないのに。
今、誰もいないことに感謝したい。
こんな声、迷惑でしかないから。
先生はまだだろうか、
いつもはそんなこと思ったりしないのに、なんだか心細い。
電話、鳴らしちゃおうかな…なんて迷惑なことも考えたりして……
いや、でも、ダメ。
ただでさえ迷惑なのに、これ以上迷惑をかけたくない。
どうしようもなくってうつ伏せになり枕に顔を埋める。
もうやだ、
代わってくれるなら誰か代わって欲しい。
辛さなんてその人にしか分からない。
絶対そうだし、認めるよ。
俺の辛さも苦しさも俺だけのもので誰にも分かりやしない。そんなもんじゃないか。
はぁ、と深く溜め息。
どうしてこうも自分の身体は都合よく動いてくれないんだろう。
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