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今日、最後のチャイムが鳴ってすぐに保健室のドアが開けられる。
ドアの向こうから顔を覗くやつなんて、大体予想済み。
「失礼します……」
そういったそいつは案の定、遙眞。
お前さ、ちゃんと最後まで授業聞いてるか??
自分らの教室からそんなにココ近くないぞ??
「大分顔色良くなってきたな……」
ずいっと顔を持ち上げて覗き込む。
先生といい、こいつといい、
俺のことなんだと思ってるんだ。
「っ、離せ。」
乱暴に遙眞を跳ね除け叫ぶ。
気にしてくれることが嬉しくない、
なんてそんなことないんだ。
本当はすごく嬉しくて、すごく恥ずかしい。
「あー、まぁ、そんだけ元気なら本当に大丈夫そうだな。」
がしっと頭を撫でられてにっと笑われる。
お前さ、そんな顔、俺に見せなくてもいいじゃん。
知ってるんだからな、
教えてもらったんだからな、
お前が中学時代まで剣道でいいとこまでいってたって、その姿がかっこよくてファンがいっぱいいたって。
お前を追いかけてココの高校に入ったやつもいるんだろ??
どうして俺なんか構ってるんだよ、
何の生産性もないのに。
部活に入ることまで拒否して、さ。
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