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いつだって変化は突然だ。
文化祭まで何も無かった。
進展も後転も。
いつもの毎日でいつもの遙眞でいつもの授業に保健室、いつもの先生。
"いつもの"なんて突然崩れ去るなんてあの時に知ったはずなのにまたも経験するなんて。
遙眞とまわる文化祭。
こんなに人が多くてにぎやかなものか、と実感した。
人ごみなんて嫌いでしかなかったのに、遙眞が傍にいると安心する。
「どこか行きたいとかあるか??」
パンフレットを見ながら遙眞が問いかける。目新しいものばかりで何がいいのかも分からないままにパンフレットに見入っていると遙眞が笑う。
「まぁ、見てから決めるか。」
手を握って校舎の中を歩いてく。
そういえばこうやって手を繋ぐのは初めてかもしれない。
いつもは保健室に連れていかれる時や帰る時、強引に手を引かれたり、抱きかかえられたり、そんな感じだから。
「あれ??遙眞じゃん。」
校舎を歩いている途中、すれ違った違う高校の制服を着た人物が遙眞に声かける。
「おぅ、久しぶり。」
遙眞がそいつに挨拶を返す。
ふたりだけの世界が始まって俺が知らない遙眞がそこに居た。
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