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「和史、ちょっとちょっと、ストップ!!……とも、り、くん??」
質問を続けていた和史の質問を切って、智瑠が俺の名前を呼ぶ。
質問を聞きたくなくて俯いた顔を上げればぐらぐらと世界が歪んでる。
涙で滲んだ瞳のせいなのか、
疲れがどっとでたのか、
「わわっ、ごめん、気付いてやれなくて……大丈夫??」
和史が焦ってそんな台詞。
焦られるなんて今の俺、きっとやばい顔色してんだろうな。
ほんと、どんだけ馬鹿みたいなんだよ、俺。
「だい、じょうぶ……」
そう言うのが精一杯でやばいと思った。
声を発した瞬間にぞくりと背筋に悪寒が走る。でも、きっとまだ無理をしたら大丈夫。その範囲。
「ごめ、ちょっと、トイレ……」
少しリセットをしよう。
そしたら、元に戻れるから。
席を立ってそう述べるとトイレにふらふらと向かってく。
智瑠も一緒に席を立ってついてこようとしていたけれどそれは断った。
だって、もうこれ以上無様なとこ見せたくない。
こんな状態見られたくない。
嫌だ、嫌だ、嫌だ、、
トイレの個室に入ると便座前に蹲ると必死に堪えていた涙がぽろぽろと零れ落ちた。
もう何やってんだよ、俺。
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