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真っ白な天井から吊り下がったクリーム色のカーテンが優しく揺れる。
よく見た光景とは少し違う光景。
家や保健室ではないということだけが分かる。
ぱちぱち目を瞬かせて状況を把握する。
此処は何処だろう。
夢なのか現実なのか分からない感覚。
「調子どうだ??」
声が降ってきてその方向に目を向けるとそこには遙眞。
調子はどうだ、とか言われてもぼんやりしててなんともいえない。
ふわりふわりと夢の中にいるような。
「どうだ、ろう??」
こてんと首を傾げて言えばふはっと遙眞が笑う。
「なんだよ、それ…お前の身体だろう??」
いや、それはそうなんだけれど分からないんだ。
良くもなければ悪くもない。
悪くもなければ良くもない。
不思議な感じ。
「まぁ、今日は一晩様子見のために入院だってさ。」
あぁ、此処は病院なのか。
入院は…初めてではないけど、久しぶりかもしれない。
あ、病院ってことは俺のことバレたのかな。
いや、バレてたら遙眞もこんな感じじゃないか。
それとも、なんだろう、バレていて普通を壊さないようにいつも通りにしてくれているのか、そもそも前に言われたことは俺の長い夢の中の出来事だったか。
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