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睡眠時間が足りてないなんてそんなことはないのに朝の目覚めは最悪。
身体が重い。頭が重い。
身体を横たえているのにぐわんと歪む世界に目をまた閉じてその世界から逃げようとするのに暗闇の中でも世界は歪む。
はぁと溜息を吐いてぐっと唇を噛み締め、「大丈夫、いける。」と自分に言い聞かせると再び目を開ける。
もちろん、大丈夫じゃない。
予感では危ない。
でも、こんなことで死ぬわけじゃないし、どうにかなるし。どうにかしなきゃいけないし。
キツい、とか、苦しい、とか言ったって誰かが助けてくれるわけでもないければ、代わってくれるわけでもないし。
重い身体を持ち上げて立ち上がる。
世界は未だにまわってる。
ぐるぐる、ぐるぐる。
きっと、アトラクションとかなら楽しいとかいい奴らいるんだろうな。
けど、こんなアトラクション願い下げだし、俺は嫌いだ。何がいいんだこんな感覚。
ただ、ただ、気持ち悪いだけじゃん。
部屋の壁にかけられたハンガーに吊るされた制服を手にして着替えを始める。
立ったままなんてキツいからベッドに腰掛けて。
シャツはまだいい。
頭を平行に保っていれるから。
最悪なのはズボン。
頭を下げなきゃいけないからぐんと頭が地面に引き込まれそうになる。
それでも、それに対抗してどうにか着替えて、ネクタイ、は…多分、ちゃんと結べてる、はず。
手は震えてたし、苦しいのが嫌だから緩めに巻いたけど、ネクタイの巻き方でちゃんと巻いたし。いける。いける。
いけてなくても、あいつが直してくれるだろうし。
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