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「なるほど。それはいい案だね。」
保健室に備え付けのソファーに座りながら保健室の先生、黒川 水生(くろかわ みずき)に纏めて欲しいと渡された資料をぱちぱちとホッチキスで綴じながら保健委員になった理由を話すと先生がそう言って笑った。
保健委員って決まった途端に仕事させるなんてどうなんだ。
「全然、いい案じゃないよ。」
「いい案じゃない。保健委員の仕事は朝、出席簿を保健室に運ぶことから始まるんだから、その時に健康診断するよ??」
「遠慮します。」
ふざけないで欲しい。
健康診断とか言われても体調聞いたり、顔色見たり、熱測ったり、大したことしないでしょう??
体調を述べるのだって適当に言えばいいじゃん。本当のことなんて分からないだろうし。
顔色だって…そんなの光の加減だし、顔色悪く見えてもそれが通常の人だっているじゃん。
現に俺だって、認めたくないし、嫌だけど病的なほどの白さとか言われているんだから元気な時でも具合悪い??とか言われる始末だし。
熱??それは平熱によるじゃん??
37度でぴんぴんしてる人もいればダメな人もいる。俺は熱くらい平気、だし。
バレない、バレない。
あぁ、それを考えたらバレることなんてないから別にいいの、か。
「遠慮しないでよ。決まり、ね。」
何が決まりだ、何が。
纏めていく資料が怒りに任せてかたかたに綴じられる。
でも、そんなのはどうだっていいよ。もう。
どうせこんな病気が今流行ってますよ、とか、睡眠は大事、とか、栄養が大事、とか…いくら当たり前を謳ってもどうせみんな見やしないじゃない。
こんな資料も大抵、対策はとってました、って資料なんで、しょう??
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