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トイレの個室の中まで一緒に入ってきそうになる遙眞を鍵をかけないことを条件に追い出して俺は便器にもたれかかる。
喉の奥につっかかったそれを吐き出そうとげほげほと咳をするけどそれはなかなか戻ってこずに喉のあたりを上下する。
「……っう…………」
熱いものはすぐそこにあるのに出せないもどかしさにぎゅっと便座を握る。
何だよ…床を汚しそうとか、遙眞に見られそうとか心配したのにこの結果。
これなら自力でココまで来れたかもしれない。
限界だとかちょっと思った自分を呪いたい。
「……ぐっ……うっ、えっ……ふっ……げほっげほ…………」
ふと力を抜いた瞬間、波が来た。
びくんと背が跳ねてきゅっと胃が縮んで持ち上がるような感覚。
胃の中身が真っ直ぐな食道に向かって口の中に溢れる。
軽く開いていた口が大きく開けらればしゃばしゃと水に向かってそれは出た。
昼に食べたものがまだ未消化のまま吐き出されて水に沈む。
こんなことなら無理して口に含まなきゃよかったな、って。
それをぼんやりと眺めて思う。
そして、そんな呑気に考えている余裕なくまた波が襲う。何度も何度も襲う波。
波に振り回されて
どこで呼吸すればいいんだっけ??
そう思った時には目の前は白く染まっていって
目覚めた時にはひらひらとクリーム色のカーテンが目の端にうつる。
あぁ、また……
そう思うとはぁと溜息を吐いた。
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