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教室に戻ると遙眞が俺をじっと見る。
「何??」
「いや、すぐに解放されるの珍しいな、って。」
「今日は調子いいから。」
「ふーん。1限、数学だけどいける??」
そういえば忘れていた。
今日は火曜日1限は数学。
保健室利用届を持って行っていつも小言をいう教科担当は数学担当。
最近の若者はとか、簡単に休めていいよなとか。
そんな言われたってこっちだって体調悪くなりたくてなってるわけじゃないし、休みたくて休んでるわけじゃない。
「え…まさか、昨日、課題でてる??」
授業に出れてない分、提出課題は最低限やっている。でも、聞いてもいない予習課題なんてさすがにやってない。
そういえば、昨日数学でなかった気がする。
出なかったというより、出れなかったが正しいんだけど。
「がっつりでてる。」
「確認されるの??」
「される……。」
「うわ…マジかよ。サボっていいかな??」
いつもは保健室で休むことを躊躇うけど、今日ほど保健室で休みたいとか思ったことはない。
こんなことなら微熱だし、休むとかいえばよかったかもしれない。
「また、小言言われるぞ。」
「だよな…途中まで写させて。」
授業開始10分前。
俺は必死で遙眞のノートを写す。
頑張った、頑張った、俺。
数学が始まってすぐにちらりと見られて「珍しいな。」とか先生に言われたのは少しイラってしたけど。しょうがない。
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